立ち仕事とむくみ
むくみのメカニズム
働く女性の体の悩みである、むくみ(浮腫)のメカニズムをおさらいしましょう。
動脈から血しょう成分が出てきて組織液となり、各細胞に酸素や栄養を運搬。役割を終えると二酸化炭素や老廃物を回収して静脈に戻ります。戻りきらなかった組織液はリンパ管を通り、排泄されるというのが正常な仕組みです。
むくみの状態は、静脈に戻りきれない・リンパ管から排泄されないなどで組織液が溜まっている状態です。
では、どういった場合にむくんでしまうのでしょうか?病気ではない、一過性のむくみの原因について考えてみましょう。
●リンパと血行の流れ
女性に多い冷え性は血行だけでなくリンパ管の流れも妨げます。冷え性の人はむくみやすいということですね。
●筋肉の硬化
デスクワーク、足が疲れる長時間の立ち仕事で筋肉が硬化。血行やリンパ管の流れが悪くなります。
●塩分過剰
ナトリウム摂取が多いと、細胞間の浸透圧を保つために組織液が増加します。
●アルコール摂取
アルコールは血管を拡張させて通常より水分を多く含ませ、さらに組織液を増加させます。静脈やリンパによる水分排泄も滞らせるため、むくみが生じます。
むくみやすい体のパーツ
働く女性の悩みであるむくみ。体のどの部分に現れやすいのでしょうか。
【足】
立ち仕事の多い看護師やデスクワークの女性に多い体の悩みである、脚のむくみ。原因は同じ姿勢をとっていることで筋肉が固まり、血行とリンパの流れが悪くなっているからです。さらに、重力によって水分が溜まりやすいのも一因です。
【顔】
飲み会の翌日、目が腫れぼったくてアイメイクができない…という経験をしたことがある方も多いですよね。日中は脚に水分が溜まりやすいのですが、寝ているときは全身に水分がまわります。そのため、顔のむくみは朝に出やすいのです。
【手・指】
夕方になると指輪がきついということがありませんか?それは指がむくんでいるから。
手も、足同様に重力により水分が溜まりやすい部位です。また、冷え性の方は血行が悪いので、それが原因にもなります。
休憩中にもできるむくみ解消法
ほっと一息つける休憩中に、ぜひむくみ解消のための簡単なマッサージを取り入れてみてください。筋肉をほぐし、リンパや血液の循環を良くするので、疲労回復にもなりますよ。さらに、香りの良いハンドクリームを塗ってからマッサージすれば、リフレッシュ効果も得られます!
【足】
・足の先を持ち、足首を右回り・左回りに回す。足の裏全体を拳で押す。足の甲、指の間に手の指を入れて前後させる。
・両手で足首を挟みながら、ゆっくりと膝まで上げる。そのまま膝の両横から裏までをなぞるようにマッサージ。膝裏を指で押して刺激する。
【手・指】
・バンザイの状態になり、グーパーを繰り返す。手をぶらぶらと振る。
・指を付け根からギュギュッと押していき、引っ張る。指と指の間を強めに押す。